労務管理

社員に“もしも”があったときの”緊急連絡先”の確保 ~あとになって困らないために~

「人を選べない」という採用環境のせいか、最近中途採用のトラブルがさらに増えているように思います。潜在的なものを含めるとまだまだ多くの組織に「トラブルの種」は眠っているはずです。

人的リスクを事前に予測することの難しさ

「問題行動の多かった社員と急に連絡が取れなくなった・・」

「入社間もない人なんだけど、急に来なくなった・・」

残念ながらこういう例が最近増えています。ここに至るまでにはさまざまな問題行動があったかと思いますが、中小企業の経営者・管理者はプレイングマネージャーであるため、社員の行動を”適正に”把握する時間的余裕もなく(時間的余裕があればできるというわけでもないのですが・・)、実態を認識することは困難を極めます。

その結果、トラブルは突然降りかかってくるような状態になるのです(人の行動を把握する術を認識できればある程度予見できるようになります)。というわけで、まだ連絡が取れているうちに、また問題が発生していないうちに、緊急連絡先の整備を進めて下さい。

なかなかイメージしづらいかもしれませんが、社員が突然、

無断欠勤・・携帯も通じない、

メールも返信がない、

自宅も遠方で行くに行けない・・・

となった場合を想定してみれば、緊急連絡先の必要性を感じてもらえるかと思います。

入社時の身元保証書について

入社時に身元保証書を書かせることは、入社する人にも抵抗感がありますし、私自身も強くお勧めしてきませんでした。

ですが、昨今の “当たりくじのないおみくじ化している中途採用環境”や面接や市販の適性検査等による選考手法のみでその応募者を見極めることの危険性は看過できない状況となっています。

一般的な選考手法を用いて採用活動をしている会社は、「リスクを見極めきれずに採用している」ということであり(この内容については別途説明します)、リスクを見越して対策を練っておかなければ、「もしも」のときに焦って対応できなくなります。

そして、その「もしも」は万が一のレベルではなく、ちょっとした環境の変化や何かのタイミングで露見する可能性の高いものであり、決して他人事ではありません。

もし他人事だと判断できるとしても、万が一を考えれば・・

社員一人一人の特性をきちんと把握しており、その特性を把握した上でマネジメントしているという場合は、他人事と判断しても問題はないと思います。

ただ、

「人を観る目に自信がない・・」

「社員の行動特性をうまく把握できない」

「人を見極めるための基準をもっていない」

という方は、他人事ではなく、必ず対策を取ったほうが良いと思います。

それでなくとも、異常気象や天災が頻発している時代です。本人の緊急連絡先として、最低限一人、可能であれば身内以外にもう一人(計二人)を確保してもらえれば、“もしも”に対応する手段を増やすことができます。

どのみち”もしも”が発生したときは、焦ることになります。緊急連絡先を用意したとしても、その緊急連絡先も使えなかったり、電話に出てくれなかったり‥。ただ、何も準備していないと本当に打つ手がなくなって困り果てることになります。人を雇い入れる会社の責務として、最低限事前にしておいてもらればと思います。もちろん、Noppoも職員の緊急連絡先は確保しています。

ABOUT ME
組織人事コンサルタント・社労士 養父(ようふ) 真介
1977年生まれ。福岡生まれ大阪育ち、東京都杉並区在住。◆大学在学中の1998年に社労士資格を取得。◆コネなし・経験なし・僅かな資金で2008年に独立。◆2010年に「人の問題解決」に必要な根幹技術となる「アセスメントセンター」という「能力診断技法」の専門家を擁する概念化能力開発研究所の奥山氏と出会い、数百時間にも及ぶ「人を見極める」という機会を得て、多くの組織が抱える悩みの根源を知る。◆その後、その知見を活かし、クライアントの組織で発生するさまざまな「人の問題」への対応方法について具体的な解決手段を提示し、組織を健全に保つ手助けを生業としている。