働き方改革関連

働き方改革について~基本的な考え方を理解して、個々の会社の状況に応じて柔軟に対応していきましょう~

もっぱら耳にすることの多くなった「働き方改革」について、その概要2つのキーワード、そして最も大きな関心事項でもある中小企業が準備すべき関連法の施行時期とその概要をお伝えしていきたいと思います。

働き方改革法の概要 ~メニューはなんと「19個」~

働き方改革関連法は、労働基準法や派遣法など8つの法律が絡み、メニュー数でみれば「19個」もあります。19個あるメニューの内容は

「同一労働同一賃金」「テレワーク」「副業や兼業」「外国人の就労」「子育て・介護と仕事の両立支援」・・・などがあります。

生産年齢人口の減少が確実視されている日本において、「働ける人をいかに増やしていくか」を考えていかなければ、日本の国力の弱体化を軽減することはできません。そこで、安倍首相が訴えているのは「一億総活躍社会の実現」。「老若男女問わず、働ける者はとにかく働いてほしい・・」というわけです。

私自身、誰でもできる(でも実際は能力なり体力の面で難しい)社会貢献というのは「働き続けること」なのではないかとも思います。ただ、老害となっているような方には早々に引退をお願いしたいところではあるのですが・・。

働き方改革の2つのキーワード

法のメニューは数多くあるとお伝えしました。それを全部知る必要は中小企業にはないと思います。ただ、国が何を推進しようとしているかを知ること自体は必要かと思います。すべてが無関係ではないからです。そこで、基本的な考え方として知ってもらいたいキーワードが2つあります。それが、

「労働生産性の向上」 

「労働参加率の向上」

です。

この2点は求人環境が悪化している現状において、また、AIの進化がめまぐるしい時代環境において、うまく自社で取り入れて対応していかなければ、生き残っていけない時代になっていると思います。中小企業は施策の先取りをすることは難しいことも多いのですが、時代に取り残されることのないように柔軟に対応していきましょう。

中小企業が準備すべき関連法の施行時期とその概要

中小企業が対応を迫られる法の施行時期は以下の通りです。

2019年4月 年休5日の取得義務化

2020年4月 新36協定 ※時間外労働の上限規制、大企業は2019.4スタート

2021年4月 同一労働同一賃金

2023年4月 中小企業における月60時間超の時間外労働の割増賃金率を50%以上
とすることの猶予措置廃止

直近で対応しなければならないのは2019年4月に施行される「年休5日の取得義務化」です(追って記事を掲載していきます)。

新36協定については、特別条項という限度基準告示(月45時間以内かつ年間360時間以内)を超えるような36協定を締結されている会社さん以外に影響がでることはありません。

同一労働同一賃金については、細部を伝えれば余計ややこしくなってしまうのですが、要約すると、まったく同じ仕事をしていて(職責も同程度)、“雇用形態が異なるから”という理由で正社員と契約社員やパートの処遇に差がある➡違法と判断される(トラブルにもなる)➡労働基準監督署に是正勧告をされる・・というような内容です(直近では重要な最高裁判決も出ていますので、また具体的内容をお伝えします)。

2023年の中小企業における月60時間超の時間外労働の割増賃金率を50%以上とすることの猶予措置廃止については、およそ5年後。5年間で社会環境もAIやITの進化により変わっていくでしょうから、働き方改革のキーワードとなる生産性向上を目標に変わっていかなければならないことだと思いますし、月60時間超の残業はとにかく人間の心身に悪いということは間違いないことなので、5カ年弱をかけて長時間労働の原因となっている取引先やお客様とも地道な協議を重ねて効率化を図り、また、社内の業務を見直したりしながら改善してもらいたいと思います。

ABOUT ME
組織人事コンサルタント・社労士 養父(ようふ) 真介
1977年生まれ。福岡生まれ大阪育ち、東京都杉並区在住。◆大学在学中の1998年に社労士資格を取得。◆コネなし・経験なし・僅かな資金で2008年に独立。◆2010年に「人の問題解決」に必要な根幹技術となる「アセスメントセンター」という「能力診断技法」の専門家を擁する概念化能力開発研究所の奥山氏と出会い、数百時間にも及ぶ「人を見極める」という機会を得て、多くの組織が抱える悩みの根源を知る。◆その後、その知見を活かし、クライアントの組織で発生するさまざまな「人の問題」への対応方法について具体的な解決手段を提示し、組織を健全に保つ手助けを生業としている。