採用

採用をはじめる前に経営者が自問自答すべきこと

Noppo事務所では今、2024卒の採用をスタートしています。

新卒採用をスタートすると、膨大な求人がある中で、当事務所のような超零細企業の存在というのは、あってないようなもので、その存在の薄さに心が穏やかにならないことがあります。

そんなとき、その心を平常に戻すために、「Noppoの良さはどこにあるのか?」を改めて考えるわけですが、諸々思いつくなかで自信をもって言えることがあります。

それは、「人間関係の良さ」です。

手前味噌で、私自身のことは棚上げせざるを得ない面も多々あるのですが、職員については、本当に「ええ人たちやなぁ」と思っています。

もちろん、全部が全部そう思えるというわけでもないのですが(それは職員から私を見た時も同じであり、私の未熟な部分は私自身が理解して制御もしていますが、時々顔を出します)、みんな最低限のところ(思考力と心の強さ)は採用時点でクリアしてくれているので、人間関係が悪くなるという事態を見たことがないのです。いわゆる心理的安全性が担保されている職場とも言えるでしょう。

あまりにも私にとって日常なので、普通になってしまっていますが、これは十分誇れることだと考えています。

いわゆる
・お局的な人や上から目線な人はいませんし
・人の陰口を言う人もいません
・お客様への対応は「常に」丁寧ですし
・ミスをしたら、非を認めて謝る人たちですし(養父が一番危うい

・話すのに気を遣う(神経質な)人はいませんし(養父が少し危うい
・後輩が先輩に質問をしても、嫌な顔1つしませんし(養父も恐らく大丈夫
・誰かの疑問には皆で寄ってたかって答えようとしますし(養父は特にやっちゃう
・仕事の余裕代ができたら、誰かをすぐにサポートしようとしてくれます

いま思いつくだけでもこれぐらいありましたので、もっと考えれば他にもいろいろあると思います。こういうことを考え出すと、やはり、「新卒者を受け入れる組織としては十分な基準をクリアしている」と安心できます。

新卒者一人ひとりにご両親がいて、そのご両親が育てた大事なお子さんです。その彼ら・彼女たちを受け入れる企業として、「組織の健全度」というのは、本当に本当に大事なことだと思います。

多くの会社は、業績や組織体制を鑑みて採用活動を開始しますが、この辺りのことをあまり熟考することなく採用をしてしまうことが多いのではないでしょうか?この前提が整っていないばかりに、いくら人を採用しても、管理者にマネジメント能力が欠如していて新入社員を蔑ろにしてしまったり、先輩や同僚がハラスメント(嫌がらせ)をしたり、助け合いができていなかったりと、結果的に早期離職や休職に繋がってしまうケースを顧問社労士として山ほど見てきました。

当事務所で中途採用をしていたとき、数百名近くの転職理由に目を通しましたが、退職理由のメインは「人間関係」です。なので、採用を始める会社はまず、「自社は本当に新しい人を受け入れることのできる健全な組織なのだろうか?」と自問自答をする必要があると思います。特に、新入社員と接点をもつ範囲の人間関係を精査することは重要でしょう。

私自身、2019年にはこの点を自問自答を繰り返し、最終的に組織の健全度に問題はないと判断しました。そして、「たった二人」の組織にも関わらず、新卒採用をすることを決断したのです。「この規模で新卒採用が果たしてうまくいくのだろうか」と自分自身も半信半疑でしたが、新卒専門の紹介会社さんの尽力もあり、最終的に8~9か月かけて選考をした結果、1名の採用が叶いました。このときの新卒者が「たった9か月程度」で大きな戦力となってくれて、その後の「事務所最大の危機」を救ってくれたことは、決して偶然ではないと思います。

長くなりましたが、Noppo事務所最大の特長は、先述した「人間関係の良さ」であり、それは、「見えない資産」でもあります。この状態を維持するのは、
・採用への確固たる信念
・採用応募者を集める絶え間ない努力
・人を見極めるための科学的な選考手法
・上記に伴う労力や時間
・多額の投資
を必要とするため、心が折れそうになることは度々あります。しかしながら、組織の健全化への道を知る「人の専門家」としても、「顧客へのサービスの質を落とさないため」にも、今後もこの方針を変えることはありません。

採用する前のマインドセットは、非常に重要です。もし、採用をするに当たって、自信がない・不安だと感じる方は、先日ご紹介したこちらの本を参考にしてください。人や組織に思い悩んでいる方にとって、組織経営の羅針盤となる内容です。

 

 

ABOUT ME
社会保険労務士 養父(ようふ) 真介
福岡生まれ大阪育ち、東京都杉並区在住。◆大学3回(年)生の1998年に社労士資格を独学で取得。◆コネなし・経験なし・僅かな資金で2008年に独立。◆2009年より介護福祉業界に注力。◆2010年に「人の問題解決」に必要な根幹技術となる「アセスメントセンター」という「能力診断技法」と出会い、数百時間にも及ぶ「人を見極める」という機会を得て、多くの組織が抱える悩みの根源を知る。◆その後、その知見を活かし、クライアントの組織で発生するさまざまな「人の問題」への対応方法について具体的な解決手段を提示し、組織を健全に保つ手助けを生業としている。◆社会保険労務士法人Noppo社労士事務所 TEL:03-6454ー6083 ※お電話の場合、まず職員が対応しますので、「ブログを見て問い合わせた」とお声がけ頂けるとスムーズです。
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